成績ap講師たちから高校生の君へおくるブログ

カテゴリー:雑記帖 齋藤が思うこと

続 逆転の発想 ~ 一般入試に思う事

毎週水曜日担当の齋藤です。

 

さて、今回のテーマも「逆転の発想」です。

 

逆説 「一見、真理に背いているように見えて、実は一面の真理を言い表している表現のこと。『急がば回れ』など。パラドックス。」

逆説的 「真理に背くようでいながら、実際は真理をついているさま。普通とは反対の方から考えを進めるさま。」

 

先日、本を読んでいると「逆説的」という言葉が出てきました。

 

「現代文明においては聞くことよりもだんだん話すことのほうに比重がかかってきた。

みんなが発言方にまわりたがるのである。そういう中で自分なりの表現を持つためには、ほんとうは聞き上手になるということが、逆説的だが話し上手になるための近道である。」 これが序論です。

 

話し上手になりたいと思って話す練習をするという普通の考え方ではなく、逆説的に、聞き上手なることが近道だ…。

 

言われてみると、いかにも一理ありそうで、思わず先を読みたくなるようなすばらしい書き出しで始まる文章です。

実は、中2の英語クラスを担当しています。その中で、よくリスニングが聞き取れなくて困るという相談を受けます。

 

勘が良い読者なら私の言いたいことがもうお分かりになると思いますが、その通りです。

 

逆説的に言うと、とにかく速く話す練習をするのが近道なのです。

 

さすが私、齋藤です。

 

こんな画期的な指導法は誰も考えつかないと思います。

当然、普通の練習でもリスニングの聞き取りは上達しますが、何度も聴くだけという方法では短時間に効果をあげることはできません。

効果を実感するまでに2~3ヶ月くらい時間がかかります。

 

齋藤流はどうするかというと実にシンプルです。

まず、センター試験の過去問や英検などのリスニング問題を1回分解きましょう。そして速さを実感してください。

 

次に、解説のページに放送原稿が載っていますから、その英文をひたすら速く読んでみましょう。

 

たったこれだけで、聞き取りの能力が確実にアップします。

ポイントは切れ目です。主語のあととか、目的語のあととか、ほんのわずかのすき間をどこでとっているのかよく聞いて、真似をしながら速く口を回してください。

 

また、必ず3回以上できれば5回ほど、声に出して読んでください。

 

自分の声を自分の耳で聞いて、自分の脳を反応させるためには、「声に出して読む」ことと「繰り返すこと」が重要だからです。

 

私たちはどうしてもインプット中心の勉強をしがちです。

例えば「目で読む」「耳で聞く」ことばかりしていませんか。

 

しかしそれではバランスがとれません。

前回のブログと同じことですが、人間は一部の能力だけを都合よく短時間に変えることは難しいのです。

 

ということは「手で書く」「口で話す」というアウトプットの勉強とバランスをとらなくては偏った不十分な勉強になってしまうのです。

 

さて、本当かなと思った人は、ぜひ逆説的リスニング対策を試してください。個人差はありますが、2週間から1ヶ月くらいで効果が出ると思います。

 

 

P.S. 文中に「勘の良い方は…」というくだりがありましたが、国語的に考えると「勘」とか「洞察力」はかなり重要です。

どんな人間も、なにかの狙いを持って考えを述べていきますので、相手が何を言おうとしているのか直感的にわかる人は「文章の読み取り」や「言葉の聞き取り」の達人であることが多いです。

まあ、人間相手の場合は、話し方、顔の表情や、手の動作などに、相手の考えを読み取るカギがある場合もありますので、人間を相手にして話を聞くのは得意だという人もいるかと思います。

しかし、文章の場合は「消えない」「何度も読める」という利点がありますので、その特徴を最大限活用して読み取る練習をしてみましょう。

国語が苦手な人は、文章を読んでいて、よくわからなくなってしまっても戻って読むということをしない人が実に多いので、戻って読まない人は要注意です。

 

 

逆転の発想 ~一般入試に思う事

毎週水曜日担当の齋藤です。

さて冬の気配を確実に感じるようになってきたこの頃です。

 

入試に向けて頑張る生徒たちから、この時期にしばしば「問題を読んだり解いたりするのが遅く、試験時間が足りなくて困っている」という内容の相談を受けます。

 

受験まで90日もないので切実ですね。

 

でも、これは簡単に解決できる問題ではありません。

簡単になおるのなら、既に誰かの助言によってこの問題は消えているはずで、何も私に相談する必要はないからですね。

 

さて、この問題に対するアドバイスは「発想の逆転」です。

 

具体的には「速く読みたいのなら、日常生活のスピードを全体的に上げろ!」ということになります。

 

なぜ、このようなアドバイスになるのかというと、読むのが遅い子は、話すのも動作も遅いことが多いからなのです。

日常生活を、きびきびと無駄なく行動する人間、はきはきと話す人間には、「読むのが遅い」ということはありません。

人間をトータルに考えてみればわかることですが、他のことは素早いのに、なぜか読むのだけ遅い人はいないでしょう。

 

他の行動一般の速度を上げることなく、「読む」速度だけを上げるというのは、土台、無理な話なのです。

だらだら暮らしていては、読むスピードも成績も上がりません。

 

「目標に向かって走り続ける」

 

これが、誰にもあてはまる必勝法です。ですから一刻も早く、目標を待ちましょう。意識や集中力が向上すれば、誰でも読むのが速くなりますから。

 

学校の行き帰りをだらだら歩く人、友達を待って無駄な時間を過ごす人は、要注意ですね。

 

 

語句の難しさ

最近、AO対策などの小論文の添削指導などをする際に、語句の解説が難しくて困る場面に遭遇します。


内容が難しいというだけでなく、最近の課題文は、特殊な用語が文の中の出てくるのです。

もともと英語の表現を日本語に訳した結果出てくる表現は、大人にとってはある程度見聞きしたことのある表現だと思いますが、高校生には少し荷が重い場合があります。

先日は「~の文脈の中に置く」という表現に生徒は苦戦しました。この「文脈」は英語のcontextの和訳ですが、この英単語の意味は「文脈」の他に「前後関係、脈絡、状況、背景」など様々な意味を持ちます。「文脈」というよりは「状況・背景」と訳した方が意味を掴みやすかったようです。

逆に、「私的な」という日本語がよくわかっていないようです。「公共」という語が文中に出てくるので、それと対立する関係を表していますが、「公共」はわかっても「私的」がわからない場合が意外にも多く、「プライベート」の方が生徒には一般的な言葉のようです。


さらに、法律用語も混じってきました。最近、ニュースなどでも法律用語だったものが口語として使われるようになり、覚えなくてはならない日本語が増えています。

今回は「担保する」という言葉が出てきました。「補償する」というわかりやすい言葉に直さず、あえて原文のまま「~を担保する」という表現が注釈無しに載っていました。そういえばNHKのニュースでも「文言(もんごん)」などの法律用語を平気で使っています。日常の言葉として普及したため、ニュースでの使用に踏み切ったのでしょう。


こういった言葉を身につけないと日常のニュースでさえ理解できないわけですから、現代用語の基礎知識は大事です。逆に言えば、このように新しい言葉が増えてきたために、基本的な日本語の知識が一部欠落してしまうのかもしれません。

実際、味わいのある言葉の多くは、もはや口語ではなくなっており、何らかの文章を読まないと出会うことができなくなってしまいました。国語の力をつけるには本を読むことが大事だと言われていますが、その言い分にも一理ありますね。

 

なんてことをぼんやりと考えた2016「読書の」秋でした。

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